Monday, January 19, 2015

forlorn tree

「かんがえ」の芽があれこれと顔を出すけど 
それ以上育ちはしないで ひょろひょろと痩せ枯れていく
芽のままの死骸 
かんがえの死骸たち

でもあなたたちが成長した姿をそれほど気にいるかどうかわからない
かんがえは幼い芽が
いっせいに伸びたつのを
見ているときがいちばん誇らしくどきどきして
あとはそれほどの興味もそそらないものなのかもしれない

それでも奇怪な茎を伸ばし不用意に枝を広げて落ち着きのない葉を繁らせ
不恰好な花を咲かせみすぼらしい実がついて爛熟し落下するのを
見ているべきなのかもしれないことはわかるくらいに年老いた

早く死にたいがおわって
もう少し生きていたいがはじまったら
わたしの死期は少し近づくのかもしれない

さようなら珊瑚の海
さようなら絶滅危惧種たち
さようなら謙虚でうつくしい日本語
さようなら自由とか平等とか希望とかその他の幻想
さようならやればできる
さようなら夢は叶う

あなたたちひとりを死なせはしない
わたしもいっしょに死ぬからね

                                          Lullaby/Aida Nikolaychuk