思い出し笑いを
挙げられた右手を
ただいまの声を
靴下を脱ぐさまを
髪から滴る水を
忙しなくゴシゴシとタオルで髪を拭くしぐさを
ほかほかと茹で上がった肌を
そこにぽつんとある濃いピンクのにきびを
肩にかけられたタオルを
石鹸の匂いを
猫背のままテレビを見つめる背中の曲線を
思い出す白く明るい昼下がり
神様に嫉妬されて
取り上げられる価値もなさそうな
そんな小さな平凡な
些細な場面ばかり思い出す
返して欲しいのは金の斧ではありません
銀の斧でもありません
お持ちになっていてもつまらないものですので
返していただけないでしょうか
Craigie Hill/Cara Dillon
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